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読書感想文終わりました?

夏休みですね

夏休みと言えば夏休みの宿題。

夏休みの宿題といえば自由研究と読書感想文。

今回は読書感想文の話です。

読書感想文について

そもそも読書感想文とは何でしょうか。

読書は分かります。本を読むことです。

漫画が本に含まれるかは昔から議論の分かれるところですが、置いておきます。個人的には漫画を読むも読書だと思いますが。

さて、感想文とは何でしょうか。

評論なのか、批評なのか、推薦文なのか、考察を書くのか。

実はこれ、何でも良いんですよね。

感想文というのは、「何でも良いからその本に関しての文章を書いてみて」というものです。

「ただし、自分の考えを自分の言葉で書くこと」という制限はつきます。

つまり、粗筋だけやアマゾンの感想のコピペだけじゃだめですよということです。

とても自由度が高いんですよね。

ただ、自由度が高いと難しい。

俳句と詩、書くのが大変なのはどちらでしょう?

圧倒的に詩の方が大変です。

俳句は五七五かつ季語が必要という制限がありますが、詩には何も制限がありません。

自由度が高すぎると取っ掛かりがなく、何をするのか分からなくなってしまうのです。

理想の読書感想文

自由度の高い読書感想文に立ち向かうには、参考となるものが必要です。

代表的なのは青少年読書感想文コンクールの入賞作品。

https://www.dokusyokansoubun.jp/list.html

どういう文章を書けば賞がもらえるのかが良く分かります。

自分の生活に絡めて本の内容を書くのです。まるで私小説のように、本よりも自分を主体にするのです。

ただ、つまらないんですよね。個人的に好きな形式じゃないってだけなんですが。

とは言え、入賞作品は一つの理想形です。なんと言っても賞が貰えるのですから。

長年まあそれでいっか、と思ってきたのですが、この度私の考える読書感想文の理想形を発見しました。

それが岡田斗司夫の動画です。

文章ではなくyoutube なのですが。読書でもないし。

それでも最高の読書感想文です。

私はこの動画を解説ではなく感想だと思っています。べつにエビデンスがあって話してるわけではなく、最終的には岡田斗司夫の主観なわけですから。

ただ、こんな風に物語を楽しめたら最高だなと思います。

昔、火垂るの墓を見たのですが、そんなに深く楽しんだ訳ではなく、「節子死んで悲しい」くらいにしか思っていませんでした。

主人公も同じ気持ちだと考えていたのですが、そうではない解釈もできるのだなと新しい発見が沢山あり、まあ、内容が充実しているのです。

岡田斗司夫は読書感想文で金を稼いでる唯一の日本人なのではないかと勝手に思っています。文ではなく動画ですが。

で、読書感想文の参考を何にするかですが、入賞作品形式か、岡田斗司夫形式か。

入賞作品形式は 自分>本 に重きをおいています。学校で高評価が貰いやすです。

岡田斗司夫形式は 自分<本 に重きをおいています。読解と考察中心なので書きやすい事がメリットです。

結局どちらが良いか。好きな方で良いです。

最終的には折衷的にするのが、書きやすく評価も貰いやすいので一番良い気もします。

読書感想文のステップ

  1. 本を選ぶ
  2. 本を読む
  3. 書き始める
  4. 清書する

本を選ぶ

本の選び方で一番大事なのは熱中できることです。

PISAかなにかの調査で本を読むだけでは読解力に効果がなく、熱中することが必要というものがありました。

つまらないと思いながら読書する事ほどつまらない時間の使い方はありません。

では熱中できる本はどう選べば良いか。

よく興味で選ぶというのですが、子供の興味というのは読解力のことである事が多いです。

どういう事かと言うと、フィクション(例えばハリーポッター)に興味が無い場合、それは読解力が追いついていない場合が多いのです。

熱中できる本、興味が持てる本、読解力のレベルが合っている本。これらは全て同じ事を意味しがちです。

読解力レベル

  1. 絵本
  2. 図鑑
  3. 童話とゾロリ
  4. ハウツー本
  5. ノンフィクション
  6. ローファンタジー
  7. ハイファンタジー
  8. 群像劇
  9. 歴史小説
  10. 専門書

現実から離れれば離れるほど難易度が高くなります。

ローファンタジーは現実世界で魔法があるハリーポッターのような世界です。

ハイファンタジーは指輪物語のように完全な別世界の物語です。

群像劇はジャンルではなく形式で、主役が何人もいる物語です。

歴史小説は完全別世界なので、事実上のハイファンタジーかつ群像劇になりがちです。大河ドラマのような感じです。

経験則上ハウツー本が丁度良く熱中できる子が多いです。

ハウツー本は

  • 雑談力
  • すぐやる人になる37のコツ
  • 七つの習慣

など、簡単そうであれば何でも大丈夫です。

特に37等の数字が書いてあると、感想文にするのがスムーズです。

本を読む

熱中して読みましょう。

メモや感想文のことは考えずに、熱中して読みましょう。

書き始める

書き始めで時間をかけるのはもったいないです。

パソコンで下書きをしましょう。

書きたいところから書き始めましょう。

で、書いていって削るのが良いです。

キーボード入力は早めにできるようにしておくと良いです。

清書

原稿用紙の使い方には気をつけましょう。

後はテレビでも見ながら書き写してください。

読書感想文例

浦島太郎

 浦島太郎は桃太郎と双璧をなす超有名日本昔ばなしである。そのため、読書感想文の例にもよく用いられる。今回読書感想文の例文を書くにあたって、浦島太郎とはどういう話で何を伝えたかったのか、社会人になって改めて感じたことを書いてみようと考える。

 浦島太郎はいじめられている亀を助け、その助けた亀に連れられて海中の龍宮城へと行く。そこで乙姫から歓待を受け、宴三昧の日々をおくる。その後望郷の年に駆られた浦島太郎は故郷へ帰ることにし、乙姫から玉手箱を贈られる。故郷へと帰った浦島太郎は知り合いもいないほど遠い未来に来てしまった事を知る。そこで開けてはいけないと言われていた玉手箱を開き、老人になってしまう。

 この話は海外に行って帰って来た人の話なのではないだろうか。日本の外には理想の世界と国があり、それが竜宮城なのではないだろうか。最近でも子供に英語を習わせる親は多く、海外(欧米)に行けば理想の世界があると思っているふしがある。これは昔も同じだったのではないだろうか。当時は中国が最先端の国であり、そこに行けば理想の暮らしがあると思っていたのだろう。最近のアニメでは異世界モノが多く、違う世界に行けば理想の暮らしが手に入るということになっている。海外ないし異世界の生活に日本人が憧れるのはもはや文化なのだろう。

 そして竜宮城で楽しい生活をおくるのは分かる。しかし、その後故郷へ帰ったときに、時が過ぎ去っているのは何故なのか。桃太郎のように、帰ってきてから家族と楽しく過ごしました、で終わっても良いではないか。鬼と戦って帰ってきたら故郷で暮らせるのに、竜宮城から帰ってきて故郷がなくなるのはどういう事なのかな。何が違い、何のメタファーになっているのか。一般には怠惰な暮らしをすると時が早く過ぎ去り、後で苦労をするというものだ。しかし、これを海外に行って帰ってきた人の話だと考えると解釈が変わってくる。海外から帰ってきた人は昔、故郷がなくなる、つまり村八分にでも合っていたのではないだろうか。今でも帰国子女の子が日本の学校に合わない事や、海外から帰ってきた人の仕事が無い等の問題がある。現代さえこうなのだから、昔の帰国者はさらに大変な思いをしたのでは無いだろうか。

 浦島太郎の最大の謎といえば玉手箱である。なぜ乙姫は開けてはいけない玉手箱を浦島太郎に渡したのだろうか。玉手箱には浦島太郎の寿命が入っていた等の説が色々ある。しかし、開けてはいけないものを何故渡すのか。浦島太郎も何も言わずに開けてはいけないものを持って帰るのも不思議である。決して振り返ってはいけない、中を覗いてはいけない等の禁止系の物語はよくある。もしかしたら、禁止は後付だったのではないか。玉手箱はただのお土産、あるいは思い出が入っていたのでは無いだろうか。帰国した浦島太郎にはもはや故郷は無く、当時の危険な渡航は何度もできない。浦島太郎は乙姫からもらった思い出を胸にただ年を取っていったのではないか。

 つまり、この話は海外に行った浦島太郎が帰郷すると、もはや故郷に居場所はなく、乙姫からもらった思い出を思い出すだけでただ長い余生を過ごしていったという話という風に解釈することもできる。海外に行って帰ってきても特にメリットが無いことは知っている。しかし、それでも海外への憧れを捨てることができない。そんな日本人の考え方が詰まった物語。浦島太郎は竜宮城へ行ったことを後悔していたのだろうか。それとも満足していたのだろうか。

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