定期テストの点数は9割以上。神奈川の入試問題でも8割以上取れるような人が、特色検査になると5割以下になることが多々ある。
なぜ特色検査はここまで難しいのか。理由を考えると対策も見えてくる。
そもそも、特色検査は入試で8割取れる層を更に差別化するためのものだから、難しくて当然ではある。
しかし、入試問題の延長線上の難しさかというと、そんなことはない。
明らかな違和感がある。科目を横断することで、入試問題とは一線を画す問題にする。その意図を考えていきたい。
高校が欲している生徒像
高校が求めている生徒像を考えると、特色検査も見えてくる。
高校側としては、手がかからず、良い大学に受かってくれる生徒が欲しいと考えている。
昔神奈川では推薦で公立高校が受けられた。つまり、試験なしに高校に入ることができたのだ。
しかし、それによって大学入試の合格実績が落ちたことで、試験を重視するようになったのだろう。
更には特色検査までするようになった。
なんとしても大学の合格実績を上げたいという思いがひしひしと伝わってくる。
では特色検査で測っている手間がかからず、大学に合格してくれる生徒とはどんな生徒か。
まず、手間がかからないということについて。
高校における手間とは教えることである。
その手間がかからない生徒とはどんな生徒かと言うと、勝手に教科書を読んで、内容を理解してくれる生徒である。
特色検査で初見の資料や文章が出て、それを把握し問題を解くというのは、教科書を自分で読んで把握できるのかを見ている。
大学に合格できる生徒とはどんな生徒か。
例えば大学入試の世界史はこんな感じである
第二次世界大戦中に生じた出来事が、いかなる形で1950年代までの世界のありかたに影響を与えたのかについて、解答欄(イ)に510字以内で説明しなさい。 2005年東大
単純な暗記ではなかなかに太刀打ちできない問題だ。
自分で考えて、上手く表現する必要がある。
また、大学が求める能力は下のサイトに書いてある通り。
https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/admissions/undergraduate/e01_01_18.html
簡単に言うと、思考力、表現力、分析力がある人がほしいので、テストではその点を見ているということだ。
そのため、そんな能力のある生徒が大学に合格する。
どうだろう。これまた特色検査との共通点が見えてきたのではないだろうか。
共通テストと特色検査は塾とのイタチごっこ
センターの代わりの共通テストが始まり、知識・技能や思考力、判断力、表現力が以前よりも重要になった。
それに伴い特色検査も始まった。
この流れは塾がきっかけになっている。
今の塾は進化の結果、受験におけるテクニックが大変洗練された。
知識があれば、思考力や判断力、表現力、分析力が弱くても受験に受かるようになった。
自分で考える力の弱い人材が塾のお陰でバンバン大学に受かるようになったのだ。
しかし、それは大学の求める人材ではない。まして、就職の時に企業が求めている人材であるはずがない。
改めて、大学で求めている人材を見つけるためのテストが共通テストで、その共通テストが解ける人材を探すのが特色検査なのだ。
塾に対抗して作ったテストなのだから、難しいのは当然なのだ。
テクニックやシステムに走らず、本質的な勉強をしている塾もある。そういった塾では特色検査も怖くはないだろう。
対策
ここまで読んでくれた人は、対策もすでに思いついているはず。
必要な情報は大体書いてあると思う。
これで対策がわからないなら、まだまだ分析力と思考力が足りていない。
そういった基礎力を鍛えたいと思ったら是非ともお電話どうぞ
044-946-3404